石田製帽

石田製帽

岡山の老舗帽子メーカー

最終更新日>2022/05/10
文責>鈴木誠史 写真>若菜紘之


シンプルかつ美しいフォルム
石田製帽。

石田製帽

石田製帽の創業は古く、1897年(明治30年)に遡ります。創業の地は、現在も本社を構える岡山県笠岡市。瀬戸内海に面したこの温暖な土地で、長く農作業用麦わら帽子の製造に携わってきました。今では海外生産ものがほとんどになってしまいましたが、国産かつ、手作りにこだわり続ける日本でも数少ない帽子メーカーです。

クラフトマンシップ。

石田製帽

石田製帽の特徴のひとつが、環縫いミシンを使った国内トップクラスの縫製技術。麦わら帽子は大きく分けて「編み帽体(かぎ針で編んだ物など)」と「縫い帽体」があり、縫い帽体とはブレードと呼ばれるリボン状に編まれた材料をミシンで渦を巻くように縫い上げるものを指します。

石田製帽

ブレードを渦を巻くように縫う。型紙もなく、職人の手加減で仕上げられていきます。(写真提供:石田製帽)

石田製帽

縫い上げた時点でフォルムが美しく、個体差もほとんどないそう。そのためプレス機による成型や糊でのコーティングも最小限で収まります。(写真提供:石田製帽)

一般的に極細といわれるブレードでも幅6mm以下。ですが石田製帽は2.5〜3mmのブレードの加工・縫製技術を確立。そのためソフトな仕上がりで若干のストレッチ性もあり、長時間被っていても疲れたり痛くなりづらい麦わら帽子ができあがります。縫い目が頭に吸い付くように馴染んでいくこのかぶり心地の良さは、職人の技によって実現しています。

石田製帽

極細のブレードを編める帽子職人は、日本でも数少ない存在。

石田製帽

セーラー型のかぎ編みハット。編み帽体の麦わら帽子も製造しています。

石田製帽

体の一部であるかのようにかぶりやすく、いま着ている服をさらに輝いて見せる。石田製帽が目指すのはそんな帽子づくりです。(ラフィアブレードセーラー着用)

石田製帽が問touにやってきた!

石田製帽

約200〜300点のアイテムが問touに並びました

2022年5月には、問tou(長野県東御市)に石田製帽をお招きし、ポップアップショップを開催しました。

わざわざでは普段取り扱っていない商品に加えて、デッドストック、ヴィンテージ品なども含めた約200〜300点が会場にずらり。石田製帽の職人さんとの会話も楽しみながら、1点1点帽子を試着されるお客様も多くいらっしゃいました。

石田製帽 石田製帽

石田製帽の移動販売車がこのイベントで初披露されました。元々は行商をしていた石田製帽の原点回帰への想いや「待っているだけではなく会いに行き、深くお話をさせていただこう」という想いがこの移動販売車に込められています。

石田製帽

石田製帽の移動販売車。問touでのポップアップSHOPにて初披露されました。またの開催をお楽しみに!