四角い部屋を四角く掃く

四角い部屋を四角く掃く

自由に出歩けない日に。

最終更新日>2020/12/29
文責>平田はる香 写真>若菜紘之


「四角い座敷を丸く掃く」とは、先人がよく言ったもので、掃除をそのようにする人が世の中に多く存在します。これは雑な仕事を指すことわざですが、えぇ、あなたのことを責めているのではないのですよ。そのような世の中になってきたなと、最近感じることがあるのです。

代表・平田はる香の有料note「生活論」では、日常生活に関わること全般を修行と捉えて敢えて取り組んで、自己成長を試みるという実験的な試みがされていますが、わたし達は、今一度、生活に対して向き合ってみるということが必要なのかもしれません。

四角い部屋を四角く掃く

世の中はどんどん便利になっていきます。かつては水は蛇口から出るものではありませんでした。自分の足で歩かなければ、移動することもできませんでした。近くにいる人の声しか聞こえず、隣町では何が起こっているのかわからない時がありました。

今、わたし達は生活を自由に送ることができるようになり、世界中の出来事をほぼリアルタイムで知ることができます。文明がもたらした恩恵を計りしることはできませんが、恵まれていると言ってよいでしょう。

四角い部屋を四角く掃く

さて、見えていることは本当のことでしょうか?あなたが見ているものは本当に本当のことなのでしょうか?人と会わなくなってSNSで知った出来事が本当に本当のことなのかは、その人しかわからないのです。だからこそ、本当のことが大切になってきたと感じるのです。

大体でやっておけば、ざっくりやっておけば、ほとんど綺麗に見えるだろうとはなってはいませんか?今一度、四角い部屋を四角くきっちり掃いてみませんか?隅々まできれいにすることができたならば、それはあなたにとって胸を張って言える真実となるでしょう。

四角い部屋を四角く掃く

今年の年末年始は暇を持て余してしまう人も多いでしょう。外を自由に闊歩することができない日に、自分とじっくり向き合いながら掃除をすることをおすすめしたいと思います。

隅々まで綺麗にしてみる。すると、なんだか心が綺麗になる。掃除にはそんな魔力があります。無心になって磨いた床はあなたの心と同じです。

四角い部屋を四角く掃く

家事代行もいいでしょう。だけどそれは綺麗になった部屋しか手に入れられません。自分自身で磨いた経過がわたし達に自信をもたらすのです。なぜかはわかりませんが、なんだか掃除にはそんな魅力があるのです。